まず、これまでに起こったことを話すには3月11日の東日本大地震について触れなきゃいけないね。
私は渡米が近づいていて、福島の実家で家族と過ごしていたんだ。その日はいつもと変わらない穏やかで、まだまだ寒さが続く、ごくありふれた日常だと思っていた。
確か、次の日(つまり、12日に)は成人式の写真をまだ撮っていなかったから撮影に行く予定だった。そして、妹が帰省する予定だったのも12日。本当だったらそのあとに兄も帰省して私が留学に行く前に家族7人で集まれるはずだったんだ。
でも、あの地震が起こってしまった。
家の中にいた私は、すぐ止まるよねーって歩きながら地震が止むのを待っていた。けど、なかなか静まらなくて、怖くなって家から飛び出した。すごい揺れと玄関の扉が動く音でパニックになってしまって、でも、携帯で必死にその状況を撮ろうとしてた。
実際に撮れたものは焦りすぎてぐるぐる回ったり動かし過ぎたりして揺れてるかどうかはほとんど分からないものだった。けど、目の前で家の瓦が崩れ落ち、電線や木々が怒ったように揺れていたのは、どうにか映像に残ってあるし、その感覚は今でも覚えている。
本当に映画の中にいるような感覚で、これから何がさらに起こるのか分からなくて恐怖で、お願い、もう止まって、って何回も心の中で叫んでいた。
あの地震から一ヶ月以上経ってしまったからなのか、自分自身が思い出さないようにしているのか分からないけど、後のことはあんまり覚えていない。ただ、泣いて泣いて、家族を不安にさせてしまったのは覚えているし、後悔している。
結論から言うと(これを結論と呼んでいいのか分からないけど)、私は留学を諦めました。
お父さんに泣いて説得されたけど、私は行かないと決めました。この状況で私には無理だと思った。
何も考えたくなかった。全てを無にしたかった。なんで今なの?って怒りかすら分からない感情を持って、全てがやり直せたら、と何度も思った。
今、東京で一人暮らしを再開して、人生で初めてアルバイトをして毎日を過ごしてる。こっちに来てから住んで3年目になるマンションには持っていくはずだったスーツケースや兄の引っ越しの荷物でまだ、ごちゃごちゃしてる。(入社したら神奈川の寮に入るんだって。)
正直、これで良かったのか、と毎日考えてしまう。たぶん、私の中でその答えは出ているのかも知れないけど。だた、それを真正面から突き付けられると、どうしていいか分からなくなる。でも、今から留学行けるから行ってきな、って言われても行ける気がしない。なんなんだろう、ただ臆病のなのか。
こんなにも気持ちが不安定で潰されそうになったことがないから、どうしたらいいのか、誰かに聞きたくなる。でも、きっとみんなもそうなんだろうな。自分だけが不安なんじゃない。
最近読んだ本に”世界を変えてやる、くらいの意気込みがなければ、生きてる意味なんてねぇよな”(伊坂幸太郎:魔王)って言葉があった。私、単純だからこの言葉を見て、ちょっとだけ力が出たような気がした。
そんな意気込みを持って生きられるか?って言われたら正直に言って無理だと思う、けどそういうモチベーションで、いつまでも落ち込んでいないで前を向くことが今の私には大切なのかなと解釈してみる。
実は、まだTOEFLの勉強をちょこちょこやってはいるの。留学行かないならこっちよりTOEICやった方がいいんだけど、図書館に行って手に取ったのはTOEFLの参考書。
自分でもどうしたいのか分からないけど、まずは前を向くことから始めないと。
ここまで今までのことをずらずら文字にしてみることで自分が今、どんなことで悩み、落ち込んでいるのか、少しだけはっきりしたような気がする。ちょっとだけ書く前よりも穏やかな気分になっている。よかった。
ここまで今までのことをずらずら文字にしてみることで自分が今、どんなことで悩み、落ち込んでいるのか、少しだけはっきりしたような気がする。ちょっとだけ書く前よりも穏やかな気分になっている。よかった。